ロックンロールの歴史 348

 

ロックンロールはゆっくりとイギリスに浸透してきていたが、ほとんどの場合は地下深くであって、英国音楽業界はイギリスのオリジナリティを守るために、アメリカのレコードは外国に起源を持つ音楽なのでその内容を厳格に規制して、制限をしなければならないと主張した。BBC総裁は「イギリス人の作曲家が書くという意味だけでなく、サウンドや表現方法もイギリス流で、イギリスらしく演奏することのできる歌や楽曲のための市場やテイストを創出することを望んだ。音楽娯楽部門長the Controller of Sound Entertainmentは、「アメリカの要素を取り除き、もし非アメリカ的なものが見つかれば、それと置き換えることによって同じ効果を生み出すことになる、という見方で可能な限り徹底的に現在の番組を見るべきだ」と加えた。そして、彼らはBBCの初代総裁ロード・レイスLord Reithが言った「人々が好きになるべきもの、好きになるものを与えると言う原則に基づいて放送するという方針を提案するのは独裁ではなく良識だ」という言葉を引用した。

1971 Ulster Paintings Lord Reith BBC FDC, 3p Stamp Only, Edinburgh FDI

さらに、歌詞について厳格に管理されたのは、セックスの問題だけでなく、宗教(いかなる文脈においても、「主」、「神」とは決して言わず、懇願のために膝を曲げることさえしない)、商業主義(ソフト・ドリンクや服の商品名はもちろん、例外なく自動車メーカーと車種が名付けられるチャック・ベリーChuck Berryの歌は論外)もだった。

When musical legend Chuck Berry made rock 'n' roll history, he didn't rely  on agents or record labels; he drove himself to his own business meetings  and concerts in his fleet of

しかし、こう言ったことのさなかに、イースト・ロンドン出身の小さな子供の歌手ラリー・ロンドンLarry Londonは、イギリスとアメリカの両国において、昔からある黒人霊歌をヒットさせてしまった。

Laurie London CD: He's Got The Whole World In His Hands (CD) - Bear Family  Records

その曲は「ヒーズ・ゴット・ザ・ホール・ワールド・イン・ヒズ・ハンズHe’s Gota the Whole World in His Hands」で、「彼He」が誰かを巧妙に特定しなかった。

He's Got The Whole World In His Hands (performed by Laurie London) by  Adapted by Geoff Love: Very Good Sheet Music (1957) | Hall of BooksHe's Got the Whole World in His Hands - Wikipedia

しかしラリーであれ、ルクセンブルグ大公国の誰かのおかげであれ、英語番組を持つ強力な民間のAM放送局のラジオ・ルクセンブルグRadio Luxembourgが、イギリスとアイルランドに向けて民衆の望むものをどんどんかけたのだから、感謝しなければならない。

Radio Luxembourg Live - With John Waters & Stewart D'Arrietta

この放送局は独自のチャート・カウントダウン番組を放送し、BBCがかけなかったレコード、あるいはかけないだろうレコードをかけることによってBBCの人気をはるかに上回った。聴取者数が10倍になったことに恐れを抱いたBBCは、トミー・スティールにカウント・ダウン番組の司会の仕事を提案した時、トミーのマネージャーのラリー・パーンズLarry Parnesは土壇場になって、一般のDJが稼いでいた何倍もの一番組当たり報酬を吹っ掛けることまでした。

Tommy Steele: On Air – Proper MusicVarious Artists - Larry Parnes - Larry's Boys

トミーは長続きしなかった。

南にある2I’sでは新しいグループ、ブルース・ウェルチBruce Welchとブライアン・ランキンBrian Rankinのデュエットが登場したが、ブライアンはこの分野で久々に生まれた最も才能あるギタリストの一人で、二人ともニューキャッスルの出身だった

Visit to the birthplace of British rock 'n' roll – the 2i's coffee bar,  Soho | Darren's music blogRockin' at the 2i's

Rock 'n' Roll, I Gave You the Best Years of My Life: Life in the "Shadows"Happy 84th birthday to Hank Brian Marvin, born Brian Robson Rankin,28th  October 1941. is an English multi-instrumentalist, vocalist, and  songwriter. He is known as the lead guitarist for the Shadows.

ランキンはグループ内で自分をハンク・ランキンHank Rankinと呼び、エバリー・ブラザースThe Everly Brothersを聖典のように研究したが、ロックンロールに入れ込んだイギリスの少年にとっては、そのとおり聖典だった。

Date With the Everly Brothers

レイルローダースThe Railroadersにとって、ジェット・ハリスJet Harrisは最も好きなベイシストだったが、見つけることのできたリズム・セクションはどれでも演奏し、演奏すればするほど上手になった

Amazon.co.jp: Inside Jet Harris: ミュージック

レゾボーLes Hobeaux、モスト・ブラザースThe Most Brothers、ウィー・ウィリー・ハリスWee Willie Harrisなど数組の初期ロッカーたちが30日間のイギリス・ツアーに成功した後、2I’sで何が流行っているかを見に来たところ、ミッキーMickieでない方のモスト・ブラザース・メンバーであるアレックス・ウォートンAlex Whartonは、「彼らは素晴らしくて、僕たちと全く違うんだ」と話した。

Les Hobeaux – Soho Skiffle – Vinyl (7", EP), 1957 [r3730861] | DiscogsNPG x127206; The Most Brothers (Mickie Most; Alex Wharton) - Portrait -  National Portrait GalleryBritain's Wild Man Of Rock 'n' Roll - RIP Wee Willy Harris - Beat Magazine

ハンク・ランキンHank Rankinは、今度はチェロキー族との混血のカントリー・スター、マービン・レインウォーターMarvin Rainwaterにちなんで、Hank Marvinと名乗った。

Amazon.co.jp: Complete Releases 1955-62: ミュージックMarvin Rainwater: The Essential Recordings – Proper Music