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ビートルズが乗りこんだ時、ファースト・クラスの客室をうろうろしたのはフィル・スペクターPhil SpectorとロネッツThe Ronettes(そのうちの一人はジョージ・ハリソンGeorge Harrisonと付き合っていた)で、ビートルズのレコードをプロデュースさせてくれるよう、飛行機に乗って説得することを期待していた。



ほかには、イギリスのジャーナリストでビートルズを広範囲に執筆していたモーリン・クリーブMaureen Cleave、リバプール・エコー紙the Liverpool Echoのレポーターで紛らわしい名前のジョージ・ハリソンGeorge Harrison、着陸時のお世話をするか、あるいは、したいと思っているキャピトル・レコードCapitol Recordsのスタッフ数名がいた。


エコノミー・クラスにはイギリスの騒々しいビジネスマンの一団がいて、長いフライトの間にビートルズ商品の取引についてエプスタインと話すチャンスを望んでいた。その見込みはほとんどなく、客室乗務員は、その人たちのメモをファースト・クラスに持っていくのを断った。結局、ビートルズの公式写真家のデゾ・ホフマンDezo Hoffmannが同情して、ビートルズとエプスタインの業務の世話をしているロンドンの事務弁護士の名前を教えてあげた。


飛行機が着陸態勢に入ると、空港エプロンの巨大な人だかりに気付き、スペクターが双眼鏡を取り出して「ほら、見ろ!ビートルズの横断幕を掲げている!」と言ったとき、初めて乗客は何が起こっているのかに気が付いた。



群集の多さと同様に騒音も常軌を逸していたが、ニューヨーク市警の手助けがあって、巨大なホールへと進み、そこで200人のジャーナリストがアメリカにおけるビートルズ最初の記者会見を待っていた。
ビートルズの報道担当ブライアン・サマービルBriana Sommervilleは、キャピトルとの調整のため2日前に飛んできていて、ビートルズが税関を通過した後、マイクのあるテーブルで待っていた。
目撃者によると、その部屋が敵意に満ちていたのは明らかだった。外では金切り声をあげる群集がいたが、奇妙な格好をした外国の若造がアメリカの発明をパクって大金持ちになったのだから、内に秘めた怒りがあった。ざわざわと言う話声、葉巻の煙で目から涙が出る中、カメラのフラッシュが絶え間なく続いた。最後にサマービル元海軍司令官が「黙って!ちょっと、黙って!」と言うと、ビートルズ全員が「そうだ、黙って!」と言った。アメリカ人も同じように言って、拍手した。その後質疑が始まった。「アメリカで散髪するつもりですか?」が最初の質問で、レノンが「昨日やった」とうまくさばいた。
「私たちのために何か歌ってくれますか?」には、再びレノンが「最初にお金が必要だ」と返した。こんな感じで気の利いた素晴らしい返事をした後、リムジンに乗り込んだが、その際、ポールは、ウィッグではないかと思って取ろうとしたレポーターに髪の毛をつかまれた。
プラザ・ホテルthe Plaza Hotelに向かったが、ループの4人が「ビジネスマンBusinessman」だというエプスタインの説明があまり正確でないとホテルが知るとすぐに、ニューヨークの他のホテルにグループを泊めてほしいと頼んだ。その後数日間、ビートルズは基本的に監禁状態だったが、時差ボケを避ける超人的な技を使い、ポールは初日に何とかプレイボーイ・クラブthe Playboy Clubに行き、レノン夫妻とリンゴはペパーミント・ラウンジthe Peppermint Loungeに行ってどんな所かを見た。
その後リンゴがどうなったか分からないが、レノンとシンシアは早々に引き上げた。とにかく誰もツイストを踊らなかったが、ハウス・バンドはビートルズの曲を演奏していた。

