キャピトルはこの頃、フランク・シナトラFrank Sinatraとディーン・マーチンDean Martinが、シナトラのリプリーズRepriseレーベルに移ったのでポップの歌手がおらず、更にキャピトルでのシナトラの曲を再発売したことについて訴えられた。


ヒット曲以外にサーフィン・ミュージックは全くないので、この状況ではサーフィン・ブームは去り、ビーチ・ボーイズや父親のマレー・ウィルソンMurry Wilsonとあまり長期間契約する必要はないとキャピトルは考えた。
サーフィン・サファリSurfin’ Sufariのアルバム・ジャケットは、ビーチ・ボーイズが黄色く塗って屋根ふき材にヤシを使った古いピックアップ・トラックの派手なサーファー車に乗って海辺に駐車し、デイビッド・マークスがボンネットに腰掛け、おそらく波を指さしている。全員が白のリーバイス、青のペンドルトンを着て靴を履いていない。

これがサーフィンだ。
サーフィンの流行は未だピークには達しておらず、全国に広がったが、サーフィンを実際にやる場所はカリフォルニアとテキサスの数か所に限られていた。音楽だけでなくアクセサリーも流行し、板、つまりサーブボードに塗る『セックス・ワックスSex Wax』の缶を持っていなくても、それを宣伝したり、謎めいた言葉『ホビーHobie』(サーフボードのブランド)のついたTシャツを着ることができる。

金儲けもできるので、7月に中小企業庁が、世の中にいる1500万人のティーンエイジャーに商売する方法を書いたパンフレット『小規模マーケティング担当者支援』を発行した。そこには、以下のことに注目しなさいと書いてある。15歳から19歳は毎週使えるお金を10ドルから15ドル持っていて、こう助言する。
- 1)彼らを大人と同様に扱わなければならない。
- 2)彼らの要求を満たすのであって、無視したり、お店に現れたらシーと言って追い払ってはいけない。
- 3)彼らは迅速なサービスを求めている
- 4)彼らは個人として認識して欲しがっている。早く捕まえれば一生お客さんになってくれる。高校を卒業すると25%は就職し、40%は大学に進学し、25%は結婚する(おそらく、仕事から離れる女の子は家庭を持つ)。これらの考えは、今日の小売店から見れば明らかなことのように思えるが、ティーンエイジャーはまだ多くの人からは子供として認識されていた。
夏のレコードはとても人気だった。コントゥアーズThe Contoursなど、通常のアップテンポのダンス・レコードのほかに、スローダンスのレコード(踊り方の歌詞は不要)があり、ニール・セダカNeil Sedakaの「悲しき慕情Breaking Up Is Hard to Do」、

ジェリー・バトラーJerry Butlerの「メイク・イットゥ・イージー・オン・ユアセルフMake It Easy on Yourself」、


バーバラ・リンBarbara Lynnの「ユール・ルーズ・ア・グッド・シングYou’ll Love a Good Thing」など、

別れの曲は夏のロマンスが終わるかも知れないと歌い、キャロル・キングCarole Kingは、すでに振られた人のために、「イット・マイト・アズ・ウェル・レイン・アンティル・セプテンバーIt Might as Well Rain Until September」を歌った。
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