しかし一方で、エルビスは最初の映画「ラブ・ミー・テンダーLove Me Tender」の撮影と、サウンドトラック・アルバムの録音を始めるためにハリウッドに向かった。
ハリウッドの映画撮影クルーは、エルビスの仕事に対する献身的な姿勢に感心したが、数頭のラバの後ろで耕すシーンに丸一日を費やさなければならないことに彼は不満を漏らした。夜になると、エルビスは、「理由なき反抗Rebel Without a Cause」に端役で出演し、エルビスの映画に精力的に入り込もうとしているニック・アダムスNick Adams、ニックのルーム・メイトのデニス・ホッパーDennis Hopper、彼らの友人で、「理由なき反抗」のベテラン、ナタリー・ウッドNatalie Woodと付き合った。
エルビスの従兄ジーンGeneも周りにいて、ある時、スコッティとバンドがサウンドトラック・アルバムのために、オーディションに来た。
一方で、サリバン・ショーの準備もあった。残念ながら、エド・サリバン自身は数週間前の自動車事故の後遺症で寝たきりのため準備ができず、俳優のチャールズ・ラフトンCharles Laughtonがホストを受け持っていた。
間もなく上映される映画「ラブ・ミー・テンダーLove Me Tender」のテーマ曲を紹介したのは、9月9日のこの番組だったが、この直後RCAは100万枚以上のレコードを受注した。
それからエルビスはメンフィスに飛んで、事前発表の通り、生まれ故郷のミシシッピ州テューペロ市でワイルドな帰郷ショーを開催した。