ロックンロールの歴史 119

テレビがロックンロールに乗り気になるには時間がかかったが、その主な理由は、あまりにも少なく、ほとんどの人が一時的な流行だと感じていたことだ。

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こんな変な連中を放送しなくても、番組にはよいミュージシャンが十分にいた。しかしバラエティー・ショーの人気が高まるにつれ、出演枠が増えて行った。ニューヨークの新聞コラムニスト、エド・サリバンEd Sullivanは、最高視聴率を稼ぐバラエティー番組のひとつで、曲芸、手品、操り人形、変わった楽器演奏というように何でも出演させるように思えた。

The Ed Sullivan Show was a launchpad for legends (1948-1971) - Click  AmericanaAnd Now, Right Here on Our Stage...' The Ed Sullivan Show – A Landmark of  American Entertainment

1955年、サリバンはトミー・ドクター・ジャイブ・スモールスTommy “Dr. Jive” Smallsを番組に招き、自分のラジオ番組でかけているR&Bのタレントを、サリバンの番組に出演させてくれるように依頼したところ、スモールスはラバーン・ベイカーLavern Baker、ボ・ディドリーBo Diddley、ファイブ・キーズThe Five Keys、そして全員のバック演奏をするウィリス・ゲイター・テイル・ジャクソンWillis “Gator Tail” Jacksonのバンドを送り込んだ。

Jive Talking and Toasting part two – Heather AugustynLavern Baker ‑「アルバム」by LaVern Baker | Spotify

ボ・ディドリー |ゴー・ボ・ディドリー |アルバム – ArtrockstoreThe Five Keys | Spotify

Willis Jackson CD: Doin' The Gator Tail (CD) - Bear Family Records

不運なことに、サリバンのプロデューサーの一人が創作的にやることを決めた。その週に全国で流行っていた曲の中に、アパラチアン炭鉱におけるマール・トラビスMerle Travisの生活の話「16トンSixteen Tons」があって、そのプロデューサーは番組でギターを持った男が演奏することを決めたのだ。

16 TonsMerle Travis – Sixteen Tons Lyrics | Genius Lyrics

ボ・ディドリーが録音をしたことがなくても、さらには、歌詞や転調を知らなくても構わなかった。その曲の練習をさせ、カンペに歌詞を書き、ディドリーはそれを演奏することになった。しかし、当時のテレビはみんなそうだったが、エド・サリバンは生放送で、ディドリーが登場すると、カンペを無視して自分の曲を演奏したのだ。そして、あとでプロダクション担当に直面した時、「あのなあ、カンペに書いてあったのは『シックスティーン・トンSixteen Tons』だったかもしれないが、俺に見えたのは『ボ・ディドリー』だけだった」と言った。きっと、あのメガネのせいだろう。

BO DIDDLEY / Same (LP) / Chess | WAXPEND RECORDSBo Diddley's first record was a song named after himself! It defined what  would later be known as the Bo Diddley beat!

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