ロックンロール誕生 4

1955年1月14日と15日、ニューヨークでロックンロール音楽が誕生した。この音楽の立役者は、当時アメリカで最も報酬の高いディージェイ、アラン・フリードAlan Freedだった。

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ロックンロール・ミュージックが私の人生とアメリカ史の中で重要な位置を占めていることに気づくのは、それから35年以上後のことである。社会学的にも文化的にも、アメリカではかつて経験したことのない出来事だった。当時も今も、私たちの多くは、アメリカのティーンエイジャーが大人たちとは別に音楽を持つというのは、アメリカ史上初めてのことだとは気づいていなかった。ロックンロール・ミュージックは、ティーンエイジャーと大人たちの世代間ギャップと権力闘争のもうひとつの力となる。ジェネレーション・ギャップは、文明が始まって以来ずっと存在してきた。しかし、このユニークなジェネレーション・ギャップは、将来にわたってアメリカ生活の経済的、政治的、社会的、文化的構造に変化をもたらし、混乱させることになる。

1955年から1963年までのロックンロール・ミュージックは、ジェネレーション・ギャップ心理学によって説明された。1963年より後のロックンロール・ミュージックは、新しい心理学モデルから説明された。例えば、ロックンロールの誕生は、40年代後半に始まったリズム&ブルースであり、アメリカの白人ティーンエイジャーと両親との間の権力争いによって大衆化した。1963年より後のロックンロール・ミュージック(50年代のティーンエイジャー世代は、親と自分たちとの間の権力争い心理から、このロックンロール・ミュージックを変えようとしたのに対し)は、さまざまな状況の結果として変化し、多方面へと向かう。アレサ・フランクリンAretha Franklinの「リスペクトRespect」(1967年)やソロモン・バークSolomon Burkeの「ゲット・ユー・オフ・マイ・マインドGot To Get You Off My Mind」(1965年)がそうだ。

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これらのアーティストたちも他のアーティストと同様に、ゴスペルや教会にルーツがあり、そこから影響を受けるようになった。この音楽はもはやロックンロールとは呼ばれず、ソウルやモータウンと呼ばれるようになった。

モーガン・フリーマンMorgan Freeman(ハリウッド俳優)は、この新しい音楽について、ブルースやゴスペルにソウル(大人の強い感情)を加えたもので、オーティス・レディングOtis Reddingの「愛しすぎてI’ve Been Loving You Too Long」(1965年)やパーシー・スレッジPercy Sledge「男が女を愛する時When a Man Loves a Woman」(1966年)のような曲の影響を受けていると示唆している。

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ブリティッシュ・インベイジョンBritish Invasionとその影響を受けた音楽は、まだロックンロールと呼ばれていたが、今ではビートルズThe Beatles、ドアーズThe Doors、ビーチ・ボーイズThe Beach Boys、ローリング・ストーンズThe Rolling Stonesの「夜をぶっとばせLet’s Spend the Night Together」(1967年)など、60年代の白人世代(セックス、ドラッグ、ロックンロール)が広めた音楽のことだ。

LIFE The BeatlesDoors (Reis) (Ogv) [Analog]ザ・ビーチ・ボーイズ | SpotifyLet's Spend The Night Together : The Rolling Stones | HMV&BOOKS online - PCXE-50560

長年にわたり、ロックンロールの誕生は多くの人々にとってさまざまな意味をもってきた。その多くは、この音楽自体とロックンロール全般に関わる特質についてである。その多くには、ロックの誕生に関する様々な意見が含まれており、あるものは事実であり、あるものは神話的なものである。本書は、1955年から1963年までのロックンロールの誕生を扱い、さらに重要なこととして、ロックンロール誕生の背景や心理について述べている。

人間行動の線形モデルと呼ばれる科学的学派がある。この理論では、人間の行動のあらゆる側面を理解するためには、その行動の起源と進化を知らなければならないとしている。このモデルはロックンロール・ミュージックにも当てはまる。バックグラウンドは、ロックンロールの誕生についてであり、この音楽の本当の起源と進化が何であるかについて語っている。私の意図は、ロックンロールの誕生と呼ばれる音楽現象のバックグランドを読者に伝えることである。本書は50年代のティーンエイジャー世代に関するものだ。その年代は、1955年以前に親の音楽とは無関係に自分たちの音楽を見つけようと決めた。アメリカの白人ティーンエイジャーは、すでに存在していた音楽ジャンルを乗っ取り、自分たち世代の文化に合うようにその向きを変えたのだ。この物語を始めよう。

謝辞

この本を書くことを勧めてくれたダン・スミスDan Smith。ダイアモンズThe Diamonds最大のヒット曲「リトル・ダーリンLittle Darlin’」のバックグラウンドを聞かせてくれたダイアモンズのエバン・フィッシャーEvan Fisher。私の本の表紙を飾ったトニとディック・ハンリーToni and Dick Hanleyの50年代ジュークボックス。

Little Darlin'

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