１－２１．ホワイ・ドンチュー・ライト・ミー？Why Don’t You Write Me?－ジャックスThe Jacks(ローラ・ホリンズRaura Hollins)
５５年４月アール・ピー・エムRPMのシングルとして発売、５５年８月再発売：R&B３位、ポップ８２位
ジャックスはレコードで秘密の正体を持つただ一つのグループかもしれず、カデッツThe Cadetsとしてレコードを出した(そして「ストランデッド・イン・ザ・ジャングルStranded In The Jungle」の大ヒットを出した)。
実はこのグループは、モダン・レコードModern Recordsと最初に契約した時にはカデッツと呼ばれたが、その名前で最初にリリースした２週間後に、モダンのオーナーが彼らをスタディオに急いで戻らせて、別のR&Bグループのヒットしそうな新レコードであるフェザースThe Fethersの「ホワイ・ドンチュー・ライト・ミーWhy Don’t You Write Me」をカバーさせた。
最初のリリースの後、そんなに早くカデッツの２枚目のレコードを出してDJを混乱させたくなかったので、モダンは今度は彼らをジャックスと呼んだ。そこから、モダンは両方の名前を使ってシングルをリリースし続けた。子会社レーベルのRPMではジャックス、メインのモダンのロゴの時はカデッツだった。
この曲は、節をつけて質問する形でリード――当時としてはむしろ普通で無いリードの声だった――だけで歌い始め、その後グループが１９５３年であるかのように『ウーイング』と続ける。それから、ソプラノが高く歌い始め、昔のドゥーワップを聞いていると思うようになる。「ホワイ・ドンチュー・ライト・ミー？」は、ジャックスにとって唯一のヒットであろう(そしてキャデッツとしてはこれほどのヒットは出していない)が、６年後にグループのメンバーのうちの二人が――フレアーズThe Flaresの一部として――別のポップ・ヒットの「フット・ストンピンFoot Stompin’」を出した。
他の二人のグループ・メンバーは別のところで、テッド・テイラーTed Taylorはソロのソウル・ボーカリストとして、そしてウィル・ダブ・ジョーンズWill “Dub” Jonesはコースターズのメンバーとして活動を続けた。
