もっとも有名なタレントはエルビスのようになりたくてデッカと契約したジョニー・キャロルJohnny Carrollだった。

どうもこのツアーはお金が不足したらしく、タイガーはタレントが手元にいる間に、彼らを使ったやっつけ仕事の映画を作るという素晴らしい考えを思いついた。幸いにも、その映画は全員に完済できるだけのお金を稼いだ。そして大勢の子供たちがロックンロール・パーティを自分たちのクラブハウスで開くという脚本を思いついたのだが、そのクラブハウスの所有権を買いたいという悪い奴らに突然脅かされるというものだった。悪い連中を演じたのはタイガーのレスラーで、演技は1957年にダラスでセミプロ・レスラーになるために必要な程度のものだった。良い連中は子供たちで、その多くがミュージシャンだった。キャロルCarrollは別として、ボーカル・グループのファイブ・スターズThe Five Stars、サン・レコードの年配のブルース・ピアニスト、ロスコ・ゴードンRosco.Gordon(彼の小技はピアノの上でするチキンダンス)、

ちょっとファッツ・ドミノFats Dominoのように聞こえるプリーチャー・スミス&ディーコンズPreacher Smith and The Deacons、そしてブリュー・トゥインズThe Belew Twinsがいた。


![Rock Baby Rock It – Vinyl (LP, 10", Compilation), 1981 [r4079478] | Discogs](https://i.discogs.com/DnB_osUMhVLG-BDhnPWZPTWZQjkb70rn0JChjP4PWgU/rs:fit/g:sm/q:40/h:300/w:300/czM6Ly9kaXNjb2dz/LWRhdGFiYXNlLWlt/YWdlcy9SLTQwNzk0/NzgtMTM1NDU0NTIw/Ni0xNjMwLmpwZWc.jpeg)
これらの中で全国チャートに少しでも食い込んだ者はおらず(ただしキャロルは、後の世代に再発見されたテキサス州のロカビリー歌手の一人だった)、この映画は、ある都市における健全なロックンロール・シーンの実生活の一コマだった。この都市は、地域におけるカントリー・シーンの中心地でもあり、また、タイガーのレスリング会場から毎週ロックとカントリー両方を放送するラジオ番組、ビッグ・ディー・ジャンボリーBig D Jamboreeの本拠地でもあった。


秋に向けてさらに多くの映画が期待され、その筆頭が「監獄ロックJailhouse Rock」で、本当に良い作品なので大成功をおさめたが、(主題歌はすぐさま1位に駆け上がり、エルビスが主題歌を歌うシーンは、最初のロック・ビデオになった)。