ロックンロールの歴史 146

もう一人の若いジャズ・ファンであるトニー・ドネガンTony Doneganは、自分の聞いたブルース・レコードに憑りつかれた。お気に入りはロニー・ジョンソンLonnie Johnsonで、都会のブルース(ビクトリア・スピビーVictoria Spiveyと共演したわいせつ気味の曲で、オーケー・レコードOkeh Recordsから出した「ラケティア・ブルースRacketeer Blues」)と、ジャズ(デューク・エリントンDuke Ellingtonの「ザ・ムーチThe Mooche」)の2ジャンルにわたっていた。

In The Life Of...The Beatles: Lonnie DoneganLonnie Johnson: Authentic Guitar Tab Edition (Stefan Grossman's Early Masters of American Blues Guitar)

Idle Hours (album) - Wikipedia78 RPM - Lonnie Johnson With Victoria Spivey - Toothache Blues - Part 1 / Toothache Blues - Part 2 - OKeh - USA - 8744

The Mooche – Song by Lonnie Johnson – Apple Music

ジョンソンは低迷した後、1948年、耳に心地よい曲、「トゥモロー・ナイトTomorrow Night」をキング・レコードKing Recordsから出して再登場し、レース・チャートで好成績を納め、キャリアを再確立した。

Tomorrow Night - Single - ロニー・ジョンスンのアルバム - Apple MusicTHE VOCAL GROUP HARMONY WEB SITE

これがきっかけでドネガンはギターを買い、できるだけうまく弾けるようになろうとした。1950年に陸軍に徴兵されるとウィーンに派遣され、そこで初めてカントリー&ウエスタンとリズム&ブルースを米軍ラジオからふんだんに聞いた。ドネガンはくぎ付けになった。翌年除隊すると、すぐにロンドンに戻って演奏の機会を探し始めた。フィッシュマンガーズ・アームズFishmangers Armsというパブが採用して、レギュラーのジャズ・バンドの出演の合間にはめたが、トニーにはもっと大きな考えがあった。

Fishmongers Arms - Wikiwand

トニーは、ザ100クラブ the 100Clubに出入りしていて、そこは才能のある者をチェックし、最終的にビル・ブランスキルBill Brunskillのバンドでバンジョーを演奏する仕事を手に入れたが、彼の演奏がとても上手だったので、すぐにバンド名がトニー・ドネガンズ・バンドTony Donegan’s bandになった。

Whatever Happened to Bill Brunskill? - The Syncopated TimesTony Donegan's Jazz Band | Spotify