4-17.イマジネーションImagination-クォーテーションズThe Quotations(ジョニー・バークJohnny Burke、ジミー・バン・ヒューセンJimmy Van Heusen)
61年11月バーブVerveのシングルとして発売:ポップ105位
この全集の60年代初期は、アップテンポの傾向が多少あり、ほとんどが白人ロッカーだと気づいている?それは編集者の特権であるが、マーセルズThe Marcelsの「ブルー・ムーンBlue Moon」はその後数年間、数多くのボーカル・グループに刺激を与え、「イマジネーション」――30年代のティン・パン・アレーの古い曲の作り直し――はその最高なもののうちの一曲だ。リード・ボーカルはそれほど熟練していない(オリジナルのポップ・バージョンもたいしたことは無いので、聞かない方が良いと本気で思う)が、吃音のようなバス・イントロと『ドゥーワ』という耳障りな音の後を本当に好きな人はいないだろう。
これをリリースして、『バブリング・アンダー』チャートに入ったがそれ以上に上がらず、二つの疑問を提起した。一つは、ブルックリン出身のユダヤ人の子達の素晴らしいグルプではなく、サラ・ボーンSarah Vaughanやビリー・ホリデーBillie Holidayのためだとして知られたジャズ・レーベルのバーブVerveからドゥーワップ・グループがレコードを出したのか?
もう一つは、同じようにダイナミックな曲の「アラ・メン・サイAla-Men-Sy」を、2枚目のシングルのA面として十分使えるのに、B面にしたのか?
たぶん最初の質問の答えが、両方の質問に答えることになるだろうが、いずれにしろ、今となっては埋もれてしまったその後のシングルは別として、クォーテーションズの曲を聞くことは無かった。しかし、1962年初めの一時、このシングルを意気揚々と取り出して、どちらの面を上にしてターン・テーブルに置いても第一級のドゥーワップを経験できた。