4-13.今宵こそは(発売時) 夢のお月様(再発売時)Tonight(Could Be The Night)-ベルベッツ、バージル・ジョンソンをフィーチャーThe Velvets, Featuring Virgil Johnson(バージル・ジョンソンVirgil Johnson)
61年5月モニュメントのシングルとして発売:ポップ26位
全てのドゥーワップ・シンガーが、男性トイレや地下鉄の駅の中、あるいは都会の街角にある街灯柱の周りで、ハーモニーを付けることによって始めたわけではなく、音楽へのあこがれを実現するために、正規の9時―5時の職を持っている者もいた。損なボーカリストの一人がテキサス州オデッサ(もちろんブルックリンからは遠く離れている)の教師のバージル・ジョンソンVirgil Johnsonで、4人のブラックシアー中高Blackshear Junior-Senior High Schoolの生徒と一緒に60年代初めにベルベッツを結成した。
グループの大ブレークは、テキサス州の都市であるウィンク出身で、地元の音楽ヒーローのロイ・オービソンRoy Orbisonが聞いたときに起きた。
サン・レコードSun Recordsの元アーティストで、モニュメント・レーベルMonument labelから1年以上にわたって全国ヒットを出していて、1961年初めにグループに出会い、すぐにレーベルの注目させ、ジョンソンが書いた「今宵こそは」をレコーディングした。
プロとして制作、レコーディングしたことは、通常のドゥーワップ作品としてはちょっと異例だったが、この曲はレーベルにとって唯一のボーカル・グループ・ヒットになった。ほとんどいつも起こることだが、次作は同じレベルの成功には至らず、グループは再び脚光を浴びなくなった(おそらく、テキサスに戻った)。ソニーCBS Sony/CBSから出ている、最近のベルベッツのCDコンピレーションにあるライナー・ノーツだけが、グループの唯一の情報源である。ベルベッツは、もっと主になるべきだった。才能があるからと言って成功しないこともある。