ドゥーワップとは何か？

ビリー・ベラは、レコード業界の二つの場面で名を挙げた。その一つは、２０年以上のキャリアを持つヒット・アーティストとして１９６７年に、ジュディ・クレイJudy Clayと一緒に出したヒット曲(ストーリーブック・チルドレンStorybook Chldren)とライノ・レコードRhino records史上唯一のナンバーワン・シングルで彼自身の曲である１９８７年の「アット・ディス・モーメントAt This Moment」で、もう一つは、歴史家や情報の再発行の編集者だった。品ぞろえの充実した近頃のレコード店を訪問すると、特にビージェイthe Vee-Jay、スペシャリティSpeciality、RCAレーベルの名曲集に彼の名前が目立つように表示されているのが分かる。

自認するドゥーワップ・マニアであり歴史家であるビリーは、このジャンルに興味をそそる考えをたくさん持っているので、この記事の中で思い通りにやってもらうのが賢明だと感じた。

一体、ドゥーワップとは何か？

もっともな質問だ。多くの若者にとって、「オールディーズ」ショーで初めてこの言葉を経験すると、５０歳代のイタリア系の男たちがカッコ悪いかつらをかぶり、ロングアイランドの結婚式から来た淡い色のタキシードを着て、他の人達のヒット曲を歌い、観客に「サーサー、手をたたいて」と熱心に勧めるように見えるかもしれない。あるいは、三人の黒人がいて、その人たちが歌っているヒット曲がラジオで流れていた時に、その三人はまだ生まれてさえいなかったということを意味する言葉かもしれない。

でも、ドゥーワップって何だろう？――実のところ。ルイ・アームストロングLouis Armstrongを引用すれば、その質問をする必要があるとすれば、わかっていないということだ。非情に多くの執筆者が、「歩くバス」、「高い音になるファルセット」、あるいは「ハーモニーを吹く」などとこの言葉を説明して、これはドゥーワップで、あれはドゥーワップでないと偉そうに決めていた。本当は、亡きエディ・コクランEddie Cochranの言葉によれば、どうでも良い。

実は、エヘン、どうでも良くない。なぜか？えー、レコード・コレクター、特にボーカル・グループのコレクターは、地球上で最も些細にことにこだわるいこじで几帳面なひどい強迫性の病気にかかっている。膨大な年月とお金を治療のために払ってきたものの、ドゥーワップの定義の必要性を伝えるために自分の意見をいまだにまくしたてていて、それはすべてのレコード・コレクターと同じように、世界平和やオゾン層消滅より重要なのだ。

そこで、恐れながら、以下の役に立たないちょっとしたチャートを頭の片隅においてほしい。

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曲名　ドゥーワップ非ドゥーワップ

シュ・ブーム　コーズクリュー・カッツ

Sh-Boom Chords Crew-cuts

ハーツ・オブ・ストーン　ジュエルズ　フォンテン・シスターズ

Hearts Of Stone Jewels Fontane Sisters

アット・マイ・フロント・ドア　エル・ドラドス　パット・ブーン

At My Front Door El dorados Pat Boone

シンシアリームーングロウズマクガイヤ・シスターズ

Sincerely Moonglows McGuire Sisters

リトル・ダーリングラディオラスダイヤモンズ