ロックンロールの歴史 214

 

エディは、もともとはカントリーのスターになりたかったのだが、結局彼の歩んだ道はもっと儲かることになった。

Eddie Cochran: The Liberty Years ‑「アルバム」by エディ・コクラン | Spotify

しかし、カントリーに何が起きたのか?答えは流行の変化だった。一つには若い歌手たちは昔のスタイルのカントリーとロックンロールの境界をあいまいにしたのだが、エバリー・ブラザースThe Everly Brothersとジョニー・キャッシュJohnny Cashはその先駆者だった。

Amazon.co.jp: Everly Brothers -Hq- [Analog]: ミュージックThe Fabulous Johnny Cash - Wikipedia

同様にジョニー・ホートンJohnny Hortonの1957年ヒット「アイム・カミング・ホームI’m Coming Home」は狂ったようにロックを演奏したが、ポップ・チャートでは全然だった。

Johnny Horton - I'm Coming Home | DeezerJohnny Horton – I'm Coming Home – Vinyl (7", 45 RPM + 2 more), 1957 [r11870076] | Discogs

マーティー・ロビンスMarty Robbinsも、より伝統的ではある(30歳を超えていた)もののジャンルをまたがって、ポップ・ヒットになった「ア・ホワイト・スポーツ・コートA White Sport Coat ( And a Pink Carnation)」と、「ティーネージ・ドリームTeen-Age Dream」を歌った。

Marty Robbins With Ray Conniff – A White Sport Coat (And A Pink Carnation) – Vinyl (Bridgeport Pressing, 7", 45 RPM + 2 more), 1957 [r2333290] | DiscogsA White Sport Coat - Wikipedia

45cat - Marty Robbins - Please Don't Blame Me / Teen-Age Dream - Columbia - USA - 4-4096945cat - Marty Robbins - Please Don't Blame Me / Teen-Age Dream - Columbia - USA - 4-40969

一方RCAレコードでは、名ギタリストで敏腕プロデューサーのチェット・アトキンスChet Atkinsが、ハロルド・ブラッドリーHarold Bradleyのプロデュース手法を参考にして、カントリーのレコードに、フィドルやスティール・ギターを強調せずに弦楽器、時には金管楽器やバック・コーラスを加えた。

Chet Atkins' Workshop / Most Popular Guitar : Chet Atkins | HMV&BOOKS online - HR670099Country Hall of Fame Member Harold Bradley Dies at 93

この結果、アトキンスの初期の弟子の一人であるドン・ギブソンDon Gibsonは、「オー・ロンサム・ミーOh, Lonesome Me」がポップでトップテン入り(カントリーでは1位)のヒットとなった。

Oh Lonesome Me (1958), Don Gibson - Qobuz45cat - Don Gibson - Oh Lonesome Me / I Can't Stop Lovin' You - RCA Victor - USA - 47-7133

これはすぐにナッシュビル・サウンドと呼ばれるようになったが、RCAスタディオB RCA Studio Bとブラドリーズ・バーンBradley’s Barnで生まれ、レイ・プライスRay Priceなどカントリー・スターたちの新たな定番になった。

RCAスタジオB - WikipediaBradley's Barn • Facebook

Ray Price - City Lights 1958 - YouTube