第4章

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ロックンロールになる3つの顔

リズム＆ブルースの歴史

「みんな私の音楽をロックンロールと呼び始めたが、それはニューオーリンズで演奏していたリズム＆ブルース以外の何ものでもなかった。ロックンロールと最初に呼んだのはアラン・フリードだと思う」
アントワーヌ・ファッツ・ドミノAntoine “Fats” Domino、ルイジアナ州ニューオーリンズ、1991年

リズム＆ブルースは第二次世界大戦前のブルースにダンス・ビートを加えた音楽だと言う人もいる。この音楽は黒人の音楽であり、黒人の成人文化に向けられていた。40年代後半までに、ブルース、スウィング、ゴスペル、そしてリズム＆ブルースと呼ばれるニューオーリンズ・サウンドの影響を受けた新しいサウンドがニューオーリンズから出現し始めた(ファッツ・ドミノを参照）。
リズム＆ブルースの最初のレコードは、1946年のロイ・ブラウンRoy Brownの「グッド・ロッキン・トゥナイトGood Rockin’ Tonight」という曲だった。

1949年にビルボード誌の記者ジェリー・ウェクスラーJerry Wexlerがリズム＆ブルースと改名するまで、この音楽はもともとレースまたはセプタ・ミュージックと呼ばれていた。

この音楽は、主流の白人成人文化、白人ラジオ、そしてこの音楽をレコーディングしなかった大手レコード会社から拒絶されていた。白人のティーンエイジャーがこの音楽を気に入ると、白人のラジオ局や白人のレコード会社は気が変わった。
ニューオーリンズは「リズム＆ブルース誕生の地」と呼ばれている。ロイ・ブラウンRoy Brown、ファッツ・ドミノFats Domino、ロイド・プライスLloyd Priceといったミュージシャンは皆、ニューオーリンズ市出身だ。

ニューオーリンズは1700年代までさかのぼると、ネイティブ・アメリカン、フランス人、スペイン人、アフリカ人、ドイツ人、ハイチ人（カリブ海出身者）など、さまざまな文化のるつぼだった。1946年までには、ブルース、スウィング、ゴスペル、ニューオーリンズ・サウンドは、リズム＆ブルース、またはレース／セプタ・ミュージックと呼ばれるようになった。フランス人がニューオーリンズを築いたのは1699年。アフリカ人がニューオーリンズに到着したのは1719年頃。フランス系カナダ人（自分たちをケイジャンと呼ぶ）は1764年に到着した。スペインは1763年にニューオーリンズを支配し、黒人と白人の結婚を許可した（彼らの子孫はクレオールと呼ばれた）。ハイチ人は1791年にニューオーリンズに上陸した。これらの文化と音楽が混ざり合い、ニューオーリンズ・サウンドとなる。