アメリカ・ポップス1958-2

エルビスが軍隊に入隊している間、王座を狙っているシンガーたちがいます。

パット・ブーンは、最初はロカビリー調でしたが、その後はぐっと脱皮して第2のクロスビーとして正統的なバラード歌手の道を歩んでいるため、プレスリーの空席に野心は無さそうです。

砂に書いたラブ・レター/パット・ブーン

PAT BOONE – Don’t Forbid Me

エルビスの腰の旋回運動が怪しいとテレビ局から敬遠され、間隙を縫ってトミー・サンズは、「ティーネージ・クラッシュ」がヒットしました。

TEEN-AGE CRUSH ~ Tommy Sands

トミー・サンズは、最初の主演テレビ・ショー「シンギング・アイドル」で主演者として予定されていたプレスリーが出演不可能となり、エルビス自身がサンズを推薦して実現したという友情美談の一幕があって、彼はプレスリーを、自分の先輩、恩人としています。

「ヤング・ラブ」でヒットした、ソニージェームスの場合は、たまたまロカビリー調で最初のビッグ・ヒットを獲得しましたが、彼自身はむしろ正統派のウェスタン歌手として大成する人でしょう。熱心な信仰から、酒、煙草を近づけず、更にアルコール類を提供する場所のステージはどんな稼ぎ場所であろうと絶対に出演しないという志操の堅さ、彼は朝鮮戦争にも兵士として参加しています。

ソニー・ジェームスSonny James/ヤング・ラブ Young love