そうそう、連邦犯罪と言えば、もし誰かが法文化できれば、全く新しい法律が考案されることになるのだが、それはペイオーラだ。11月に、ペイオーラをしているラジオ放送局は、放送免許をはく奪される恐れがあると、連邦通信委員会会長が不用意に発言してしまったのだ。この問題は興味深く、ラジオ局を訪問する宣伝マンはDJに何らかのお礼をするのだが、アラン・フリードAlan Freedやビル・ランドルBill Randleなどはスターであるにもかかわらず、アメリカで不当に最も低い賃金のエンターテイナーだった。


この哀れな男たちは、ウィスキーのボトル1本や、もしかすると10ドルはもちろんのこと、靴下一足をもらっても喜んでいたと、ある宣伝マンは思い出す。チェスがチャック・ベリーChuck Berryの「メイベリンMaybellene」で行ったように、ヒットさせるためにフリードのような人を著作権者として参加させることはあり得るが、それは全く別の問題だ。


ラジオのペイオーラにますます焦点が当たる主な論拠の一つは、もしペイオーラのバイアスがかからなければ、放送局がかけるくだらない曲をティーンエイジャーが買うことは無く、代わりに「良い音楽」を選ぶというものだ。これで分かるのは国会議員がどれ程実態を知らないかということで、親になったことのある人間であれば誰でも、やりたがらないことを子供たちにさせることは不可能だということを知っている。何日も続けて一枚のレコードをかけることはできるが、子供たちがそれを気に入らなければ、どうしたって買わない。しかし、共産主義撲滅運動は下火になり、社会活動家は何かほかにすることを見つける必要があった。
問題は、レコード会社の多種多様な不正の中で、最初に取り組むべきなのは何かということだ。11月23日号のビルボード誌Billboardによれば、昔からの慣行でお店からの大規模注文に対して一定程度の無料レコードを配るような『無料品』政策を追求すべきだとしている。
また、「まじめなジョッキーであっても、歪められたりきちんと制作されないヒット・チャートを使うことによって、でたらめな番組編成になる。このヒット・チャートは、現金や広告の見返りにレコード会社が順位を操作して、特定のラジオ局や業界紙が広めている。」同じ号には、国会議員が何をすべきかを考えようとする記事に『ペイオーラ騒動荒れ狂う』という見出しがあり、『スキャンダルが拡大するに連れ、更に密告制度のようなものを作る構え』とある。その記事の中では、大勢の人が引用され、フィラデルフィア郊外の廃業した流通業者は、DJ達に渡す「現金、小切手、家庭用品、ベビー用品」の費用を賄うためには、1万枚のレコードを売らざるを得ない状況になってしまったので、ポップ音楽のビジネスから手を引いたと言う。その人は、DJのための売春婦との乱交パーティーの話は『おそらく』本当だと言った。一方、この法律はアメリカン・バンドスタンドの元プロデューサーのトニー・ママレラTony Mammarellaを締め上げ、業務不正と考えられることについて証言するためにディック・クラークDick Clarkが呼ばれた。

シンシナティではシド・ネイザンSyd Nathanがゆすられてペイオーラをしたと言ったが、詳細についてはほとんど知らず、重要なイースト・コースト市場向けとして、ヘンリー・グローバーHenry Glover(黒人のA&R)にお金を渡したものの、「そのお金をだれが受け取ったか」は知らなかった。


パット・ブーンPat Booneの所属レコード会社、ドット・レコードDot Recordは、精査に対して進んで帳簿を開示し、アラン・フリードAlan Freedの番組を放送していたWNEW-TVは、『連結活動』についての疑惑を調査しているが、早まった判断はしないと話した。


(ディック・クラークDick Clarkの番組を持っていたABC-TVは、記者が電話しても出なかった。)

その記事によると、しばらくの間、ペイオーラにお金を使うことは中止していたので、本当にハッピーだと思うと、匿名で話した会社もあった。
チャートで最も驚いたのは、ジョニー&ハリケーンJohnny and The Hurricanesのインストゥルメンタル「レバリ・ロックReveille Rock」と、

![Johnny And The Hurricanes – Reveille Rock – Vinyl (7", 45 RPM, Single), 1959 [r506162] | Discogs](https://i.discogs.com/37TaKXImvpQY8LKZqHV71Kapzi-hEJdkC-P9fnGo7BE/rs:fit/g:sm/q:90/h:600/w:594/czM6Ly9kaXNjb2dz/LWRhdGFiYXNlLWlt/YWdlcy9SLTE1Mjc0/NDQtMTU3NzI0ODE1/My0yMjYzLmpwZWc.jpeg)
ドラム・ソロではあったがこれもインストゥルメンタルで、サンディ・ネルソンSandy Nelsonの「ティーン・ビートTeen Beat」だった。

「ティーン・ビート」は、ジョン・ドルフィンJohnn Dolphinの殺人を目撃した子供たちの一人による曲だった。
どれほどの驚きだったのか。同じ週にチャート入りしたのが、モルモン・タバーナクル・クワイアMormon Tabernacle Choirの「ザ・バトル・ヒム・オブ・ザ・リパブリックThe Battle Hymn of the Republic」で、この曲の成功のために疑わしいペイオーラが一役買ったとは考えにくい。

それだけでは物足りないというかの如く、ロス・バグダサリアンRoss Bagdasarianは、チップマンクスChipmunks関連商品に対して32のライセンス供与を設定した。
これを食い物にしている連中は翌年もチャート入りを狙って準備した。
