シェップ&ハートビーツShep and the Heartbeats(1935-1970)とシェップ&ライムライツShep and the Limelites ニューヨーク州クイーンズ区ジャマイカ地区

1955年、ジェイムス・シェーン・シェパードJames Shane Sheppardは、当初ハーツHeartsと呼ばれていたドゥーワップ・グループを結成した。

しかし、ニューヨーク市には同名の女性だけのドゥーワップ・グループがあり、「ロンリー・ナイツLonely Nights」というマイナー・ヒットを飛ばしていたため、グループ名をハートビーツThe Heartbeatsに変えざるを得なかった。
![The Hearts – Lonely Nights – CD (Compilation), [r27217395] | Discogs](https://i.discogs.com/lb-r7smEaTCKGFAjartiHCYGvfWE5uSyh7-f4mGdLF0/rs:fit/g:sm/q:40/h:300/w:300/czM6Ly9kaXNjb2dz/LWRhdGFiYXNlLWlt/YWdlcy9SLTI3MjE3/Mzk1LTE2ODUyOTY1/OTYtMzE5Ny5qcGVn.jpeg)

ジェイムスは、ビートルズThe Beatlesやブライアン・ウィルソンBrian Wilson、ピート・タウンゼントPete Townsend、フランク・ザッパFrank Zappaがコンセプト・アルバムを発明するずっと前に、コンセプト・シングルを発明した。


シェパードがハートビーツとライムライツのために6年間にわたって書いた曲(全45曲)はすべて、ニューヨークのクイーンズから家族とともにテキサスに引っ越して行った少女への愛にフォーカスした、個人的で現実の愛の物語を歌ったものだった。
シェップは、2人の間の苦しみをもたらす物理的、精神的な距離について歌っている。物語(1963年に最後を迎える45曲)が終わるころには、ふたりは結婚と別れを繰り返し、シェップはひとり、最初から最後まですべての関係を思い出そうとしていた。
この連続物は、「サ・サウザンド・マイルズ・アウェイA Thousand Miles Away」(ドゥーワップ史上最も有名な曲のひとつ)で始まるのではなく、この少女への激しい愛を歌った3枚前のシングル・レコード「クレージー・フォー・ユーCrazy For You」で始まる。
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![The Heartbeats – A Thousand Miles Away – Vinyl (7", Single, 45 RPM), 1956 [r10680333] | Discogs](https://i.discogs.com/Cs6xtTogFB04XIyLC4BU-KXapWOTgy0kz4zzTG82MP4/rs:fit/g:sm/q:90/h:600/w:600/czM6Ly9kaXNjb2dz/LWRhdGFiYXNlLWlt/YWdlcy9SLTMxMDY1/NjUtMTUzODI3NzU5/My0xNjQ2LmpwZWc.jpeg)

次のレコードは「ダーリング・ハウ・ロングDarling How Long」だ。
![The Heartbeats – Darling, How Long / Hurry Home Baby – Vinyl (7", 45 RPM), 1960 [r2825744] | Discogs](https://i.discogs.com/qPDnfuFl9NcrmcEE7TBwhQOEIebfDXW_QXhCRjguRNQ/rs:fit/g:sm/q:90/h:600/w:600/czM6Ly9kaXNjb2dz/LWRhdGFiYXNlLWlt/YWdlcy9SLTI4MjU3/NDQtMTMwMjc1NjY2/MS5qcGVn.jpeg)
シェップは彼女の愛を求めて声高に叫び、いつまた一緒になれるのかと問いかけている。裏面の「ハリー・ホーム・ベイビーHurry Home Baby」は説明不要だろう。
![The Heartbeats With Al Browne's Orch. – Hurry Home Baby – Vinyl (7", 45 RPM), 1956 [r7287078] | Discogs](https://i.discogs.com/Lb9zgV527pB_m8JxJX2oSad4-gBScr53W1KVqY9VaGw/rs:fit/g:sm/q:90/h:600/w:587/czM6Ly9kaXNjb2dz/LWRhdGFiYXNlLWlt/YWdlcy9SLTcyODcw/NzgtMTUxNTA5NzE2/Ny03NDQzLmpwZWc.jpeg)
そして、ニューヨークのクイーンズからテキサスまでの長い距離を嘆き、彼女への変わらぬ愛を語る4枚目のレコードが「ア・サウザンド・マイルズ・アウェイA Thousand Miles Away」だ。8枚目の「アフター・ニュー・イヤーズ・イブAfter New Year’s Eve」は、2人がまた一緒になり、結婚して将来を共にする計画を立てるという内容だ。
裏面の「500マイルズ・トゥ・ゴー500 Miles To Go」は、シェップが2人の関係を心配し、電話や電報を送って結婚を懇願している。
レコード11と12の「アイ・ウォント・ビー・ザ・フール・エニモアI Won’t Be the Fool Anymore」と「エブリバディズ・サムバディズ・フールEverybody’s Somebody’s Fool」は、彼女に傷つけられたことを歌っている。


そして15枚目のレコード「ワン・ミリオン・イヤーズOne Million Years」は、少女が興味を示さず、電話にも出ないことを歌っている。
![The Heartbeats – One Million Years / Darling, I Want To Get Married – Vinyl (7", 45 RPM), 1959 [r12062716] | Discogs](https://i.discogs.com/4nhkB2YtnHP-lWD8ABGUFF5DQJBERamjgndRQnlqvkY/rs:fit/g:sm/q:40/h:300/w:300/czM6Ly9kaXNjb2dz/LWRhdGFiYXNlLWlt/YWdlcy9SLTEyMDYy/NzE2LTE2MzkwNjI4/MTQtODE4NC5qcGVn.jpeg)