
クリケッツThe Cricketsは進化していた。
![The Crickets – The Sound Of The Crickets – Vinyl (7", 45 RPM, EP), 1958 [r3316353] | Discogs](https://i.discogs.com/t68nRf5SOhbtb0KTaGXlxrWSUTfin3rlGOjwYEfyoFc/rs:fit/g:sm/q:40/h:300/w:300/czM6Ly9kaXNjb2dz/LWRhdGFiYXNlLWlt/YWdlcy9SLTMzMTYz/NTMtMTM2NTY3MjU1/NS0zMDAwLmpwZWc.jpeg)
クリケットのメンバーは、ニキ・サリバンNiki Sullivanが出て、ギタリストのトミー・オールサップTommy Allsupが入った。
トミーはジョニー・リー・ウィルスズ・ウェスターン・スィング・バンドJohnnie Lee Wills’s Western swing bandの一員で、ノーマン・ペティが見つけ、セッション・ワークを申し出た多彩なプレーヤーだった。
スタディオでバディと仕事をした後、結局クリケッツとツアーに行き、彼のギター・ソロ「ハートビートHeartbeat」はトミーにとてもアッピールした。
![Buddy Holly – Heartbeat – Vinyl (4-Prong Centre, E/T, 7", 45 RPM + 2 more), 1960 [r4032352] | Discogs](https://i.discogs.com/_5xElbRSZnbhaLDPRFBOG-JgI97bO3FC3DTkD2p5Dqk/rs:fit/g:sm/q:90/h:587/w:600/czM6Ly9kaXNjb2dz/LWRhdGFiYXNlLWlt/YWdlcy9SLTYyMzk5/NTEtMTQxNjUwMzc0/Ni01MjA5LmpwZWc.jpeg)

この曲のクレジットは、バディとボブの時代に演奏されたという記録はないのだが、クレジットはバディとボブ・モンゴメリーBob Montgomeryとなっている。

しかし、バディはとても野心的で、8月にクリケッツがマレイ・ドイチュMurray Deutschを訪ねるためにピアサザン・ミュージックPeer-Southern Musicのオフィスに行ったとき、ドイチュの新しい受付嬢マリア・エレーナ・サンチャゴMaria Elena Santiagoを目にしたとたん、恋に落ちた。


バディは、その晩彼女をディナーに誘いプロポーズした。8月15日、マリアはラボックに飛行機で行き結婚し、ホリーの両親は祝福した。しかし、マリア・エレーナはプエルトリコ人だったので、両親は異人種間の結婚がうまく行くのか心配した。物事は実際に動き始め、バディとマリア・エレーナはマンハッタン区グリニチ・ビレッジにアパートを借り、バディはニューヨークに引っ越した。バディはペティやクリケッツとの関係も断ち切ったが、自分のソロ演奏のため、何人かのメンバーはサイドメンとして使った。バディは夢中になって曲を書き、その中には「ペギー・スー・ゴット・マリードPeggy Sue Got Married」(スーは実際に結婚した)をジェリー・アリソン新郎・新婦の結婚祝として作り、ディック・ジャコブズDick Jacobsのアレンジで弦楽合奏団とレコーディングを始めた。

それ以外の時間は、アパートにいてノーマン・ペティから買ったアンペックスAmpexのテープ・レコーダーでデモを録音していた。このいわゆるリビングルーム・テープの何本かには、マリア・エレーナが台所で何かを炒めたり、曲の間にバディがマリアに話しているのが聞こえる。