しかしサムがこの曲はすごいと思い、発表すると言い切れはしないが、数日後、ジェリー・リーのいつものドラマーであるジミー・バン・イートンJimmy van Eatonなど、少し違うバンド・メンバーを集め、もう一度「ホール・ロッタ・シェーキン・ゴーイン・オン」にトライした。
2分数秒後に完成し3月に発売したとたん順調に上昇し、ポップ、R&B、カントリー・チャートの上位に上った。こうして、サムがすごいと思ったことも証明してくれた。プレスリーのようになりたい者がたくさん現れたことに気付き、「ギターを使わずに、ほかの楽器で済ませることを示したい」と、ジャック・クレメントJack Clementと話し合った、と後に語った。
それで、今はジェリー・リーがいて、それをできる。もちろんリトル・リチャードLittle Richardもできるけど、そんなじゃなくて、ジェリー・リー・ルイスなら心配が要らない。
リチャードは、「ルシールLucille」、
「ジェニーJenny」、
「ミス・アンMiss Ann」という女の子の名前の付いたアップ・テンポの曲をバリバリこなすが、
「ルシールLucille」のB面、「センド・ミー・サム・ラビンSend Me Some Lovin」だけはスローにして、ダウン・テンポのビートの乗ったゴスペルを誰にも劣らずできるところを示した。