2月6日、エルビスはメンフィスのエリス公会堂Ellis Auditoriumのショーの出演予定が入っていた。
この会場はかなり大きく、ポスターによるとエルビスの出演は、ファロン・ヤングFaron Young、ファーリン・ハスキーFerlin Husky、ゴスペル・シンガーのマーサ・カーソンMartha Carsoの下の4番目だった。
エルビスの新マネージャーであるボブ・ニールBob Nealは会議を開いた。
出席者は、エルビス、スコッティScotty、トム・パーカーTom Parker、サム・フィリップスSam Phillips、オスカー・デービスOscar Davis(パーカーの先遣要員)、ハンク・スノウ、巡業を取り仕切っている会社のジャンボリー・アトラクションズJamboree Attractionsにおいて大佐とスノウのパートナーだったトム・ディスキンTom Diskinだ。
エルビスは数日後に始まるコンサートへ既に出演が決まっていて、エルビスのプロ活動関係者全員が、エリス公会堂のすぐ近くのレストランで一堂に会するのは良い考えだと思った。
色々聞くところによれば、とても張り詰めた雰囲気だった。パーカーは最初に、「サン・レコードにいては、エルビスは成功しない」とサムを侮辱した。サムは、古いカーニバル興行師のパーカーを既にひどく嫌っていたが、確かにRCAにいるほどは成功しなかっただろう。ニールは、今後の巡業の議題を持ち出して事態を落ち着かせなければならず、パーカーと組めば、エルビスがまだ経験したことのない世界に連れて行き、レコードの売り上げを伸ばすことができると指摘した。ニールとパーカーは既に協力してツアーを手配し、将来一緒に働くことを楽しみにしていた。エルビスとスコッティはドラマが進行する間、ただ黙って座っていたが、やがてショーで演奏するために席を離れた。