ニューオーリンズには、サウス・サン・ペドロにスイングタイム・レコードSwingtime recordsがあるが、それを設立したのは、小柄な丸ぽちゃで怪しい人脈のあるジャック・ローダーデールJack Lauderdaleだ。
彼は、他の人が録音したマスター・レコードを買う才能があり、ローウェル・ファルソンLowell Fulsonの「エブリ・デイ・アイ・ハブ・ザ・ブルースEvery Day I Have the Blues」をリリースしたことや、シアトルでカントリー・バンドと演奏していた黒人のレイ・チャールズRay Charlesがレコーディングした「ロンリー・ボーイLonely Boy」を買ったことで有名になった。
ジョン・ドルフィンJohn Dolphinは1948年に開店したセントラル街最大のレコード店オーナーで、DJがウインドーでレコードをかけ、1950年に自分のレーベル『レコーデッド・イン・ハリウッドRecorded In Hollywood』(数マイル離れてはいたが結構近かった)をはじめ、自ら見つけたブルース・アーティストをフィーチャーした。
そしてモダン・レコードModern recordsは、ハッダ・ブルークスHadda Brooksの成功によって得た資金のおかげで、ヒューストンにあるフォー・スター・レコードFour Star records(ミュージシャンはライトニン・ホプキンスLightnin’ Hopkins)や、ローウェル・ファルソンLowell Fulsonとジミー・マクラクリンJimmy McCracklinがレコーディングしたマスター・レコードを保有し、オークランドにあるダウン・タウン・レコードDown Town Records などの小さなレーベルからタレントを買収した。