日: 2025年3月11日

ジョニー・キャッシュJohnny Cash（1932-2003）アーカンソー州キングスランド

ジョニー・キャッシュは、不況下の経済的・個人的苦境を経験した農家に生まれた。1944年、不運な事故で兄を失い、生き残ったことに対する罪悪感に生涯苦しんだ。子供の頃は畑仕事をし、夜はラジオでゴスペルを聴いていた。10代の頃、ジョニーは歌い、曲を書き、地元のラジオで演奏した。

高校卒業後、キャッシュは空軍に入隊した。空軍にいる間も歌い、ギターを弾き、曲を書き続けた（後にレコーディングすることになる）。1954年、ドイツ勤務中に除隊し、テキサスに戻る（テキサスではガールフレンドがいた）。二人は1954年に結婚し、結婚生活は1966年まで続いた。キャッシュはミュージシャンとして家を離れて活動する間、ドラッグやアルコール、浮気などの問題を抱えていた。

1954年、キャッシュは妻とともにテネシー州メンフィスに移り住み、セールスマンとして働きながら夜はラジオ学校に出席した。ミュージシャンとして夜に活動し、2人のミュージシャンを参加させて、ジョニー・キャッシュとテネシー・トゥーJohnny Cash and the Tennessee Twoと名乗った。

彼はサン・レコードSun Recordsのサム・フィリップスSam Phillipsのオーディションを切望して受けた。

彼はゴスペル・シンガーとして自分を売り込もうとしたが失敗した（フィリップスはその音楽に興味がなかった）。サムはキャッシュに、ロカビリー音楽を持ってくるように言った（フィリップスはプレスリーPresley、パーキンスPerkins、オービソンOrbison、ルイスLewisに関わっていて、ロカビリー音楽に夢中になっていた）。

ソングライターの才能があったキャッシュは、フィリップスのためにロカビリーの曲のリストを持って戻ってきた。オーディションは成功し、キャッシュはサン・レコードでレコーディングを始めた。

キャッシュは（空軍時代に書いた）ロカビリーの曲を次々とサン・レコードからリリースし、そのすべてがビルボードのカントリー・ミュージックにチャート・インした。

1956年、キャッシュは自分が書いたロカビリー曲（キャッシュはこの曲に何の信念も持っていなかった）「アイ・ウォーク・ザ・ラインI Walk the Line」で大成功を収め、ビルボード20位にチャートインした。

B面はプレスリーのために書いた「ゲット・リズムGet Rhythm」という曲で、これは間違いなく最も過小評価され、注目されていないロカビリーの名曲のひとつである。

「アイ・ウォーク・ザ・ライン」の成功後、キャッシュのロカビリー・ソングはビルボードのカントリー・チャートにランクインし続けた。

1957年、サン・レコードのソングライターが、10代向けのポップ・ソング「バラード・オブ・ア・ティーンエイジ・クイーンBallad Of A Teenage Queen」（少女の望みは、名声ではなく故郷の少年だという曲）を書いて、キャッシュを10代のポップ・リスナーに受け入れられるようにした。

この曲はうまくいき、ビルボードで14位を記録した。この10代向け作戦はうまくいったようで、サン・レコードはさらに何枚かリリースを試み、ビルボードではそこそこの成功を収めた。

キャッシュは基本的にカントリー・ミュージックのレジェンドであり、象徴として記憶されている。彼の作品には、ソングライター、ミュージシャン、シンガー、そして映画やテレビ番組の俳優などがある。また、カントリー・ミュージック界での功績と成功により、長年にわたって多くの音楽賞を受賞している。ロカビリー・ミュージックの作曲と歌唱からスタートした彼は、コンウェイ・トゥイティConway Twitty（「思わせぶりIt’s Only Make Believe」）と同様、カントリー・ミュージックで成功を収めた。

キャッシュはロカビリーの殿堂入りしている。ロカビリー音楽最初のパイオニアの一人であり、アクシデンタル・ビッグバン・セオリーthe Accidental Big Bang Theory（ロカビリー音楽を参照）を引き起こし、アメリカにロカビリー音楽の波をもたらした。ロックンロール誕生の重要な一翼を担っている。ロックの殿堂入りを果たした。