ボリューム4 Volume Four ドゥーワップ・リバイバルDoo Wop Revival(1959-1987)
4-1.モープ・イティ・モープMope-Itty Mope-ボス・トーンズBoss-Tones(ボス・トーンズBoss-Tones、WチャットマンW.Chatman)
59年6月ボスBossのシングルとして発売、60年1月ブイ・トーンV-Toneのシングルとして再発売
このような曲について、私たちの信ぴょう性を低下させずに(知的に)話すにはなんて言ったら良いでしょうか?つまり、どんな種類の伝統的音楽分析にも当てはまらない――ただそこにあって、2分間あなたに向かって叫び声をあげて、受けた印象は、なんだか知らないが何かロックンロールぽいものを聞いたという印象だけを残したということだ。
ボス・トーンズBoss-Tones――もちろん、彼らのベーベルであるボスBossから取った名前だ――の正体は少し謎で、よく知られている噂は、ドベルスThe Dovells(「ブリストル・ストンプBristol Stomp」等)のかつてのリーダーだったレン・バリーLen Barryがレコードで歌った、えーと、リードを務めた、というものだが、それは間違いだ。
どうやら、以前、ミスター・リーMr. Leeとしてソロのレコードを出したリー・チャットマンLee Chatmanという者が、ボス・トーンズをバックにして「モープ・イティ・モープ」で主要ボーカルを歌ったようだ(彼は裏面には登場していない)。バリーに関するこの噂がどのように始まったのかを見るのは簡単で、その理由はドベルスが数年後に自身で素晴らしいバージョンを録音したからだ。私たちがこのバージョンを選んだのはそれがオリジナルだからだ。