3-13.トゥリクル・トゥリクルTrickle, Trickle-ビデオズThe Videos(クラレンス・バセット・ジュニアClarence Bassett, Jr.)
58年7月カジノCasionoのシングルとして発売
もし黒人グループがレコーディング・セッションを獲得できる実績のある方法があるとすると、それは、毎水曜日に開催されるアポロ・シアターApollo Theatreのアマチュア・ナイト・コンテストで第1位を獲得することだ。
このコンピレーションのニューヨークのたくさんのグループ(クロウズThe Crows、パラゴンズThe Paragonsなど)が、まさにこの方法でスタートを切った。
ビデオズはアポロでの発表では第2位にしかなれなかったが、フィラデルフィアのカジノ・レコードCasino records(どこにでも登場するジョージ・ゴールドナーGeorge Goldnerが流通する)でのセッションを同じように獲得した。
「トゥリクル・トゥリクル」は、今や古典的なアップテンポのドゥーワップ・ソングと考えられているが、全国チャートには全く入らなかったが、不十分な流通や報奨金がなかったことがこのようなレコードが売れなかった原因なのだろう。グループが元の戻って再び挑戦する前に、メンバー二人が死亡した。もう二人(バセットBassettとバスカービルBaskerville)は、その後去ってシェップとライムライツShep And The Limelitesの3人のうちの2人になって、ビデオズは歴史になった。
「トゥリクル・トゥリクル」は、マンハッタン・トランスファーThe Manhattan Transferによって1980年に再現された(ポップ・チャート73位)
「トゥリクル・トゥリクル」やシェップとライムライツがなくてもこのメンバー2人は、ロックンロールの歴史に名をとどめただろう――二人とも悪名高きファイブ・シャープスFive Sharpsのメンバーだった(パラゴンズThe Paragonsのリード・シンガーのジュリアス・マクマイケルスJulius McMichaelsと同じように)。
このグループのジュビリー・レコードJubilee recordsにおける「ストーミー・ウェザーStormy Weather」は、全ロックンロールの中で最も高価なシングルだ。
3枚のレコードが知られていて、すべて78回転で、すべて割れているかある点で不良品であり、今日もしオープン・マーケットに出品されれば、そのどの1枚でも、少なくとも5,000ドルから10,000ドルになるだろう。