2-9.ザ・クローサー・ユー・アーThe Closer You Are-チャネルズThe Channels(アール・ルイスEarl Lewis、モーガン・ロビンソンMorgan Robinson)
56年6月29日録音、56年7月ファーリン・ディスクWhirlin’ Discのシングルとして発売、59年8月ポートPortのシングルとして再発売
レーベル・オーナーのボビー・ロビンソンBobby Robinsonがプロデュースした曲はどれも『ニューヨーク・サウンド』だったというのは大げさかもしれないが、彼がリリースしたボーカル・サウンドのほとんどは確かにそうで、チャネルズの作品は明らかに該当する。
比較的人気のあったボーカル・グループ(ハープトーンズHarp-TonesやソリテアーズThe Solitairesのような全国ヒットは無かった)の一つであるチャネルズは曲の構成が逆だったことで知られ、一人のリード・ボーカルの代わりに、コーラスの中でリードを使って、フルの5パート・グループ・ハーモニーで多くの曲を始めた。
15歳のリード・シンガーのアール・ルイスEarl Lewisが書いた「ザ・クローサー・ユー・アー」は、チャートでは成功しなかったものの、ドゥーワップのスタンダードになるとともに、チャネルズは他にレコードをたくさん(「ザ・グリーム・イン・ユア・アイThe Gleam In Your Eye」、「オルター・オブ・ラブAltar Of Love」、「ザッツ・マイ・デザイヤThat’s My Desire」)出した。
負け惜しみに聞こえるかもしれないが、もし他のレーベルでリリースしたら、この曲の扱いについて当然の疑問が生まれた。ファーリン・ディスク・レコードWhirlin’ Disc Recordsは、ジュリー・ブレインJerry Blaineのジュビリー・レコードJubilee recordsの流通と協力していたが、1年後にロビンソンRobinsonが自分のフュリー・レーベルFury labelを始めたことでブレインと別れることになった。