ロックンロール前夜のブルース、ドゥーワップ、ムーンドッグ 9

レオナード・チェスLeonard Chessの方は、ジャッキー・ブレンストンJackie Brenstonのレコ―ディンをしただけでなく、マディ・ウォーターズMuddy Watersとの契約が重要だったことが分かった。

Leonard Chess at 100: Jackie Brentston and his Delta Cats, “Rocket 88”  (1951) | 45 Ruminations Per MegabyteJackie Brenston (1928-1979) - Find a Grave Memorial

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確かにマディの売り上げはわずかで、ほとんど南部とシカゴに限られていたが、1月になって、「ルイジアナ・ブルースLouisiana Blues」他3曲が全国チャートに載った。

Louisiana Blues / Evan's Shuffle by Muddy Waters (Single; Chess; 1441):  Reviews, Ratings, Credits, Song list - Rate Your Music

その後年末になると、チェスからリリースされたハウリン・ウルフHowlin’ Wolfのレコードは、猛烈な「ハウ・メニ・モア・イヤーズHow Many More Years」と「モーニン・アット・ミッドナイトMoanin’ at Midnight」で、両面ヒットしたが、モー人・アット・ミッドナイトはお化けのような演奏で、言葉のないうめき声で始まり、ハイライトとなるウォルフの有名な叫びへと続く(ジミー・ロジャースJimmie Rodgersのヨーデルのような音を意図していると、後にハウリングは語っている)。

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Moanin' at Midnight - WikipediaJimmie Rodgers – The Best Of Jimmie Rodgers (1990, CD) - Discogs

「ルイジアナ・ブルースLousiana Blues」では、ウォーターズはニューオーリンズへ魔女の手を買いに行く話をしている。もっと洗練された都会の演奏者が占めていた以前の領域を、南部のちんぷんかん分言葉が乗っ取ったのか?
えーと、違うな。特にチャールズ・ブラウンCharles Brownは、「ブラック・ナイトBlack Night」でトップになるヒットだったが、もし重ぐるしいにしてもハーモニーとしては洗練されていたし、アール・ボスティックEarl Bosticは、素敵なインストルメンタルの「フラミンゴFlamingo」で成功した。その後はボーカル・グループが続いて現れた。

Black Night : Charles Brown | HMV&BOOKS online - 308Earl Bostic – Flamingo (1956, Vinyl) - Discogs

最初は鳥にちなんだ名前ばかりだったので、後を追うのが難しく、レイブンズthe Ravens、オリオールズthe Oriolesの後はロビンズthe Robins、

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カーディナルスthe Cardinals、スウォローズthe Swallows、

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ラークスthe Larks、クロウズthe Crowsがいたが、

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クローバーズthe Clovers、ムーングローズthe Moonglows、

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ドミノーズthe Dominoes、ファイブ・サテンズthe Five Satinsも1951年に登場した。

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ドミノーズDominoesは、バスがリードする名作の「シックスティ・ミニッツ・マンSixty Minute Man」でポップ・チャートでもヒットさせたが、この歌詞は思わせぶりだが露骨なわいせつではないものの、ラジオ局はかけようとはしなかった。

Billy Ward & The Dominoesの「Sixty Minute Man」をApple Musicで

これらのグループは一定のスタイルでのヒットはなかった――どのグループも、古いボーカル・グループの少し現代的なバージョンになる傾向があった――が変わろうとしていた。
1951年に起きた最も変わったことはたぶん、大酒のみでトロンボーンを演奏して、ジークリンデ・ヴァーグナーSieglinde Wagnerのファン(アランは自分の娘をジークリンデと名付けた)であるクリーブランドのアラン・フリードAlan Freedのことだった。

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アランはオハイオ州のいろいろなラジオ局で仕事をしていたが問題があって、最終的にWJWの深夜時間帯に飛ばされてしまっていたが、クリーブランド市最大のレコード店の一つのレコード・ランデブーRecord Rendezvousを所有するエリオット・ミンツEliot Mintzという男と話をした。

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ミンツの話では、白人ティーネージャーが途切れることなく店にやって来て、無名の黒人のレコードを注文するとのことだった。つまり、白人ラジオ局で黒人recordしかかけないラジオ番組の聴取者がいるとミンツがアランに言ったのだ。これはリスキーな提案だとアランは考えた――放送局幹部にどう説得させるか、特にトラベルメーカーとしての自分の評判をどう対処するか――が、ミンツは、大量に広告をするだけでなく、他のビジネスでも広告をすると約束した。そして6月、「ザ・ムーンドッグ・ショーThe Moondog Show」の放送を開始し、流行しているとミンツが言うレコードをかけ、WJWの55,000ワットのクリアーな周波数帯域の電波を使って、オハイオ州とペンシルバニア州にガンガン流したところ、大気の状態が良ければアメリカの他のエリアにも届いた。

Alan Freed's Moon Dog Show | HMV&BOOKS online - FG971017Media Confidential: May 9 Radio History

間もなくレコード流通業者は、よりによってクリーブランドの売り上げが急増したことに気づき、深夜の聴取率が上昇していることに気づいたWJWは、アランがサックスのソロに合わせて吠えたり「ゴー!ゴー!」と叫んだり、そして、マイクのそばに置いてあるクリーブランドの電話帳をドンドンたたいたり、それ以外にも狂人のように行動したとしても、やりたいようにさせた。

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