そう、夏になって、順調だ。初のスロー・ダンス・ヒット、タイムズthe Tymesの「ソー・イン・ラブSo in Love」が6月に発売され、キャピトル・レコードCapitol Recordsは、シャット・ダウンShut Downというアルバムでサーフィンに自動車を加えた。
また、ビーチ・ボーイズも新しいヒット曲の「リトル・デュース・クーペLittle Deuce Coupe」で貢献したが、別のスローダンスで評判になった裏面の「サーファー・ガールSurfer Girl」の方がヒットしてしまった。
フィル・スペクターPhil Spectorのためにアレンジをしていた不思議な男、ジャック・ニッチェJack Nitzscheは、6弦のベースがリードを取る素敵なインストゥルメンタル「ザ・ロンリー・サーファーthe Lonely Surfer」をリリースしたが、アル・カセーAl Caseyがサーフィン・フーテナニーで考えていたことを知っていた。
これはサーフ・ミュージック花盛りと言った状態で、ほとんどローカルヒットと言えるような、ジーン・グレイとスティングレーズGene Gray and theStingraysの「サーフ・バニーSurf Bunny」、アストロノーツthe Astronoautsの「バジャBaja」、
ジョニー・フォーチュンJohnny Fortuneの「ソウル・サーファーSoul Surfer」、ハニーズthe Honeysの「シュート・ザ・カールShoot the Curl」があり、
ハニーズは女性ボーカル・トリオで、ジンジャー・ブレークそしてダイアンとマリリンDian and Marilynのザ・ロベル・シスターズGinger Blake and the Rovell sistersとも言い、彼女たちはキャピトルと契約した本物のサーフ・バニーズで、バックは、アル・ジャルディンAl Jardine、ビリー・ストレンジBilly Strange、
カール・ウィルソンCarl Wilson、レオン・ラッセルLeon Russell、
デイビッド・ゲーツDavid Gatesなどがいて、ビーチ・ボーイズのプロデューサーのニック・ベネットNik Venetと、マリリンとすぐに結婚したブライアン・ウィルソンBrian Wilsonがプロデュースした。
素晴らしいレコードが出てきたが、全体的に新しいサウンドで、より明るく、より積極的だった。ポップでは、クリスタルズthe Crystalsの「ゼン・ヒー・キストゥ・ミーThen He Kissed Me」、トリニロペスTrini Lopezがピート・シーガーPete Seegerの「天使のハンマーIf I Had a Mammer」をロックに仕立て、「ラ・バンバLa Bamba」をリバイバルさせ、ディオンDionが「ドナ・ザ・プリ・マドンナDonna the Prima Donna」を歌った。
R&Bでは、ジェームス・ブラウンのライブ・アット・ザ・アポロLive at the Apolloのアルバムが夏中まるでシングルであるかのごとく売れたが、兄妹チームのチャーリー・アンド・イネズ・フォックスCharlie and Inez Foxxの変わってはいるがキャッチ―名「モッキンバードMockingbird」、
クリス・ケナーChris Kennerの「ダンス天国Land of 1000Dances」はニュー・オーリンズからでて、ガーネット・ミムスとエンチャンターズGarnet Mimms and the Enchantersの「クライ・ベイビーCry Baby」、
メジャー・ランスMajor Lanceが浮かれ騒ぐ「ザ・モンキー・タイムThe Monkey Time」、アーサー・アレクサンダーArthur Alexanderは「プリティ・ガールズ・エブリフェアPretty Girls Everywhere」に気づき、ジェイネッツthe Jaynettesのお化けが出そうで不思議な「サリー・ゴー・ラウンド・ザ・ローゼズSally Go Round the Roses」がでた。