ロックンロールの歴史 1956年 4

「それじゃあねえ、ブルー・スエード・シューズの歌を書いたらいいと思うんだ。」とキャッシュは返した。

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カールは肩をすくめた。「そんな靴のことは何も知らないよ、ジョン」
しかし、ランスキーのようなお店にはそれが飾られていることに、カールは気づいていた。

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それでも靴よりも書くべき大事なものが、確かにあった。その後、10月にカールの地元ジャクソンのユニオン大学がパーキンス・ブラザース・バンドPerkins Brothers Bandから、自分たちの借りたナイトクラブのショーで演奏してほしいと依頼された。

Jackson | Union University, a Christian College in TennesseeCarl Perkins | The Perkins Brothers Band: (from left) Clayton Perkins, Carl Perkins ... | Rock music, Rock and roll, Rockabilly

バンドが登場し激しく演奏を始めると観衆は評価した。演奏者がよくやるように、特に上手にダンスする若いカップルをじっと見つめ、そのカップルもカールの演奏に反応するのを見ていた。ある時、曲の合間に、その二人を見失うと、「アーア、俺のスエードを踏むなよ!」という脅すような男の声が聞こえた。カールが見ていたのは男の方で、女は「ごめんなさい、本当にごめんなさい。」と怯えたように答えた。カールが下を見ると、男が青いスエードの靴を履いていて、そのうちの片方は傷跡が付いていた。いやはやあんなにかわいい娘なのに、あいつは自分の青いスエードの靴しか頭にない、とカールは夜の終わりに荷物をまとめながら考えた。妻と子供が静かに寝入っている中、台所に入って自分のエレキギターをつかんだが、電気は入れなかった。曲ができて来た。カウンターにはジャガイモの入った紙袋があり、曲が湧いてくる間、没頭しながら食べ尽くした。最後に曲が出来上がるとベッドに入った。しかし、カールは起きるとすぐにギターに向かい、ちゃんとできているかどうかを確認した。カールが引き終えると、妻のバルだValdaが明るい顔で、「私、その曲好きよ。」と言った。

Carl Perkins

「本当に好きよ。」カールは既にバンドの編曲を描いていて、「それじゃあ、もし好きなら、クレイトンClayton、ジェイJay、W.S.が加わるのを楽しみにして」と言った。

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朝食後にカールはジェイを通りの向かいから連れてきて、通しでリハーサル演奏した。その土曜日、二つのことが起こった。カールがサムに電話して、この新曲をすぐに録音したいと言い、電話越しに聞かせることもした。

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サムは賛成したが、急ぎはしなかった。その夜、パーキンス・ブラザースPerkins Brothersはホンキートンクでダンスの時に演奏した。

Carl Perkins

結局8回演奏したが、リハーサルの時より良かった。しかしサムはマイペースだった。エルビスやキャッシュとのショーは引き続き開催され、カールの自信は最高に達し、その秋には2回続けてエルビスの人気をさらった。

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そして不思議なことだが、エルビスはカールとは二度と一緒に仕事をしなかった。その後、12月19日に、サムはセッションをやると言い「あの『靴』の歌」をやろう」と言った。カールが文句を言うはずはない。彼らは3テイク録り、カールは絶好調だった。カールは自分の演奏に納得していなかったので引き続き演奏したがったが、サムは既に第2テイクが良いと決定していて、しばらくするとサムが正しいということがカールにも分かった。

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さて、レコードのもう一面に別の曲が必要になり、カールは一つの曲を急に取り出したのだが、それは最初の数小節のコード進行が変わっているのでバンドのメンバーはあまり好きではなかった。カールはこの時までに強い確信を得ていた。それは、ブルー・スエード・シューズBlue Suede Shoesでやる気が出ていて、バンドに気合を入れた後、ハニー・ドントHoney Don’tという曲を3テイク録り終えた。

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これもロック音楽だったが、ブルー・スエード・シューズほどは、熱狂的ではなかった。3テイク後にサムはうまく録れたと思った。それでも、もう少しカール・パーキンスの曲を録っておくために、今はバンドの連中の気分が良かったので、もう2曲バンドに録らせた。シュア・トゥ・フォールSure to Fallはジェイとのデュエットのカントリー・バラードでうまい演奏だった。

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その次は自分の故郷の州に捧げて書いたとても古い曲だった。テネシーTennesseeという曲は多くのことを称賛し、「音楽に対してテネシーの功績を称える」ように求めるコーラスがあったが、とりわけ、最初の原子力爆弾がテネシー州で製造されたという歌詞で締めくくっている。

Carl Perkins - Blue Suede Shoes / Your True Love / Match Box / Tennessee  (Vinyl) | DiscogsCarl Perkins - Tennessee (Vinyl) | Discogs

(オークリッジ国立研究所Oak Ridge National Laboratoryは、実際に、最初の2発の爆弾に使われたウラニウムを精製した。)その後、バンドは自分たちの車に一斉に乗り込んでジャクソンに戻り、早朝到着した。

Solving the big problems | ORNL

サムの方はすでに仕事に取り掛かり、デューイ・フィリップスDewey Phillipsに電話をかけて「もう一曲大ヒットを手に入れた。」と伝えた。

Dewey Phillips | Memphis Music Hall of Fame

サムはマスターテープを作り、2枚のレコードのプレス工場にスタンパー盤を用意する注文を出した。

その2曲とは、ブルー・スエード・シューズBlue Suede Shoes、そのB面はハニー・ドントHoney Don’t、そして、テネシーTenessee、そのB面はシュア・トゥ・フォールSure to Fallだった。サムは最初の1枚を1956年1月1日にリリースし、2枚の78回転盤を郵便物に突っ込んでカールに送った。届いた時にレコードは壊れていた。カールはレコードを手に入れてみんなにかけてやりかったので、町に行き、いつも弦を買っていて、店主がギブソン・レス・ポールGibson Les Paulのギターを格安で売ってくれた音楽店に入ってレコードを注文した。

Carl Perkins' 1955 Gibson Les Paul | Guitar, Cool guitar, Les paul standard

カールは自分の見ているものが何か分からなかった。「違うんです。それは私のレコードじゃない。私のレコードは大きくて、そこには小さい穴があるんです。」とカールは店主に言った。カールはかつて45回転盤を見たことがなかったので、がっかりした。

Mass Comm 72: Recording Technologies

誰でもレコードがどんな格好をしているかは分かっていたが、それがレコードのようには見えなかったのだ。店主はカールに、新しいレコードはすべてこんな格好で、今ジュークボックスにはこれが入っている、と言ったのでが、そんなことはカールにとって重要でない。そのレコードじゃあ、家でかけることができない。カールの妻がなだめた後、カールは音楽店まで運転して戻り、複数段階速度のレコード・プレーヤーとそれにかけるレコードを一枚買った。

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